この半年間、新型コロナのことが一日たりとも脳裏から離れた日はありません。
七月からは、第二波の懸念も出てきており、しばらく続きそうな新しい生活様式に、皆様も不安を感じておられることと思います。
すっかり定着した「ソーシャルディスタンス」。あるべき人間関係のあり方とは、矛盾した行動が必要です。「遠くの親類より近くの他人」という諺がありますが、本来、人間は手と手を取り合って助け合う存在です。
しかし、ウイルス感染症対策上では、会いたい人に会えない、行きたい所に行けない状況です。
四月から五月にかけ、皆が不要不急の外出を控え、買い物に行くにも身の危険を感じる程、神経をとがらせていた時、生活に欠かせない食料を買い求めて、スーパーにたくさんの人が押し寄せていました。
おそらく店員さんは、私達以上に、自身の感染リスクに恐怖を感じていたのではないでしょうか。
また、レジにも多くの人が並んでおり、順番を待つ間に、色んなことを考えていました。
仕事が出来ずに困っている方もいれば、仕事を休めずに頑張っている人もいる。私はこれまで、スーパーで働いてくださっている方のお陰様を、深く感じたことはありませんでした。
緊急事態宣言中にも関わらず、食料を買えることは、本当に有り難いことだと感じました。
また、遡れば、スーパーに食料を運んでくださる方がいる。
その前には生産者がいて、その元となる生き物のいのちが犠牲となって、この私のいのちに繋がっていることが見えてきます。
仏教には、縁起の教えがあります。因縁の法則とも言います。
あらゆる存在は、様々な因と縁によって成り立っているということです。
物事には、必ず原因となるものがあって、そこに縁がはたらいて、結果が生じているのです。良いことも悪いことも、すべてがご縁です。どんなご縁に遇うかで結果が変わります。
ただし、私の考察力で分かるような因縁もあれば、仏のみぞ知るような、私達には到底分からないこともあります。
今回のウイルス感染拡大は、元となる因縁を知りながら隠蔽した為、世界中に拡散したとも言えます。
いずれにしても、見える所、見えない所でも、繫がりの中にあります。その多くのことが、数限りないお陰様やご苦労があって、私の存在が成り立っています。
今は厳しいご縁の中にありますが、出来る限りの対策をとっていきたいと思います。
どうぞ、皆様、健康には十分留意して、お過ごしください。